アルコホーリクス・アノニマスは、以前にはどうしようもない酔っぱらいであった連中が企画運営している仲間の共同体である。
仲間の資格は“もう飲めない”ことと、やたらとわけをきかないことである。
この共同体には規則もなければ会費や月謝のようなものもない。そういった目に見える組織は何もないらしいのである。 ミーティングでスピーカーになった人は、一つのことから出発してまったく違う事柄へと語り進み、しまいに“このプログラムは効く”ということのほかには自分は、ほんとうに何も知らないと言う。
グループは絶えず破産しているのに、いつも金があるらしい。
来なくなる仲間がいつも出るのに絶えず成長しているらしい。
人々は、AAは利己的なグループだと言うけれど、いつも他人のために何かしているように見える。
どのグループも掟や規則、布告や決定を破る。みんな気軽にそういうものを無視する。
何か気に入らぬことがあったら、いつでも怒って去る権利がある──同時に何事もなかったような顔で立戻り何事もなかったかのように迎えられる権利もある。
二十四時間以上先の計画は何もない。それでいて偉大な計画が生まれすばらしく続いていく。AAには規則書にのっとったことは何もない。
──どうして続いていけるのか?
たぶんわれわれが自分のことを笑えるようになったからだろう。神は人間を笑うものにも造ったのだ。
たぶん神はわれわれの努力を喜ばれ、誰かが間違ったボタンを押しても、すべてよいようにして下さるであろう。
神はたぶん、われわれが完全であることより誠実であることを喜ばれる。多分我々が他の何者でもない、われわれ自身であろうと努めることを喜ばれるであろう。
どういうわけか、それは知らないがこれは効く。仲間は皆AAの投資信託から配当を受け取り続けている。
飲まないで生きるために、これが賢いやり方なのだ。
(NORRIS P.O BOX 425 G1 emham N.Y. 12527)
(「AA-旧い時代のミーティング・ハンドブックより )